放電加工における深穴加工は、細穴放電加工機を使用してワークに穴開けを行う加工方法です。
導電性さえあれば、どれだけ硬い素材でも深穴加工を行えますが、素材に電気が通るという加工条件が欠かせません。加えて、ガンドリルを使用した場合よりも直進性は落ちます。そのため、素材によっては加工できなかったり、精度が落ちたりする可能性があることに注意してください。
また切削加工に比べて、放電加工の深穴加工は時間がかかります。加工の際、大胆に削っていくのではなく、緻密な作業で少しずつワークを溶かしていくからです。なので、大量生産には向きません。ただし、NC細穴放電加工機を導入している放電加工会社は、夜間の無人運転を実現しているため、短納期に対応している可能性が高いです。
基本的に穴の深さに対する上限は決まっていないので多用途に活用できますが、深い穴を空けるには、それだけ電極の消耗が激しくなります。すると、深い穴ほど必要な電極材料が増え、コストパフォーマンスが悪くなることも。
コスパだけでなく、高精度・高品質かつ希望の納期を厳守して欲しいなら、QCDのしっかりした会社を選びましょう。きっとニーズに応じた加工方法を提案してくれるはずです。
放電加工による深穴加工に関する事例は見つかりませんでした。
高硬度の素材を切削加工で加工すると、設備に負荷がかかり、トラブルに繋がることもあります。そうならないためにも、放電加工を採用して、超硬・難加工材でも要求に沿った加工を行いましょう。
放電加工では小さな電極を使用して加工するため、φ0.1mm以下の精密な加工にも対応できます。これにより、精密ノズルや自動車部品、半導体、金型など、精密機器の加工に有効です。
NC細穴放電加工機を使用すると、生産効率を向上しながら、幅広い用途の加工物を製作できるため、気になる放電会社の導入機器をチェックしてから相談してみると良いかもしれません。
また深穴に対応しているほか、多穴加工、等ピッチ加工など、豊富な加工方法に対応している会社は、ニーズに応じた提案をしてくれるでしょう。
※選定条件
2021年10月4日時点で「放電加工会社」とGoogleで検索し上位表示された放電加工会社57社を調査。下記条件全てに当てはまる会社をピックアップしました。
・品質=技術力として「加工精度3μm以下」
・価格=「安価・低価格の明記」
・納期=「短納期対応の可否」