銅は柔らかい素材です。そのため、歪みや変形しないように慎重に加工しなくてはいけません。銅を用いる部品によっては、多少の傷でも接触不良を起こしてしまうことも。傷への細心の注意も必要です。
また銅は熱膨張率が高く、加工時に熱の影響を受けて膨張し、加工後は縮むという特性を持っています。このことから、正確な寸法を出すのが難しい素材です。
そこで放電による加工を行うワイヤーカットを使用することで、熱影響がなく、高精度の寸法での加工が可能に。銅を使用した薄板や複雑な形状でも対応できるのがワイヤーカットならではです。
加工が難しい銅は、納期が遅かったり、品質が悪かったりすると製品として成り立ちません。なので、QCDのしっかりした会社を選ぶようにして、ニーズを満たしましょう。
銅を含む超硬合金の加工事例です。細穴放電加工による穴加工を行った後、深さ1.2mmのザグリ加工を行っています。
プラスエンジニアリングは幅広い放電加工機を設置しており、様々な形状の電極作成が得意です。電極設計用のCADシステムも導入しているので、要求に応じた加工ができます。
銅の加工実績も多数あるため、設計から加工に至るまで、様々なことを相談できるでしょう。
縦30mm、横60mm、高さ40mmの放電マスターを製作。形彫り放電加工用の電極となっています。
フジタの強みは、発想力と判断力を有する多能工集団であることです。豊富なアイデアで幅広い加工ニーズに応えています。
優れたチームワークも特徴のひとつ。生産工程をチーム一丸となって放電用マスターの製作から形彫り放電加工まで対応しています。
ワイヤーカットを採用した精密なスリット加工です。溝幅0.125mm、深さ1.0mm、長さ30.5mmとなっています。
ナムテクノのワイヤーカット放電加工は、ワイヤー線径は最小0.02mm。この極細ワイヤーにより、幅の細いスリット加工が可能なのです。
難削材の加工経験が豊富なので、銅だけでなく、チタンやセラミックなど、幅広い素材に関する相談をしてみても良いかもしれません。
銅は電気抵抗が小さく、非常に導電性に優れた素材です。そのため、電極や情報通信分野の部品、精密機器などに多く利用されています。
また熱伝導性に優れているのも特徴のひとつです。キッチン用品や宇宙船のヒートポンプなどに使われます。
ただし、錆びやすい性質も持つので、表面処理が必要に。研磨によって錆びを除去することもできますが、機械部品のような精細な部品では難しいでしょう。
表面処理を工程に組み込むとコストや納期に関わるため、銅の放電加工を依頼する際は、表面処理まで自社一貫で行っているのか、それとも外注しているのかなどを確認した方が良いかもしれません。
※選定条件
2021年10月4日時点で「放電加工会社」とGoogleで検索し上位表示された放電加工会社57社を調査。下記条件全てに当てはまる会社をピックアップしました。
・品質=技術力として「加工精度3μm以下」
・価格=「安価・低価格の明記」
・納期=「短納期対応の可否」