超硬・難加工材は削りにくく、加工しにくい素材を言います。例えば、ステンレス・チタンなどの削りにくい素材、インコネル・ハステロイなどの切削データがないような素材、マグネシウムのような発火・引火の危険がある素材などが代表的です。
超硬合金を使用した金型ノズル加工やセラミック加工などは、強い硬度に対応可能な放電加工を用いた加工をおすすめします。工具などを使用して超硬の材料を加工すると、切削抵抗が大きく、工具の寿命が著しく短くなってしまいます。しかし、電気エネルギーを活用する放電加工はどんなに硬い素材でも加工可能です。そのため、高価な切削工具を使用したり、加工速度を落としたりする必要がありません。
放電加工会社によっては、独自技術を駆使して超硬・難加工材の高精度精密加工を行っています。難易度が高い硬度のある素材の加工には、技術力のほかに経験も必要です。そのため超硬・難加工材の加工事例をチェックしてみると良いでしょう。
放電加工を使用した高精度な製品を満足できる価格で、なおかつ希望の納期を厳守してほしいのなら、QCDのしっかりした会社に依頼すべきです。QCDに対する取り組みに積極的かどうかを見極めましょう。
高い精度を求められるロケット用燃料噴射ノズルをステンレス鋼で製作した事例です。15~17度の傾斜のある面に対して斜めに小径深穴加工を行うため、0.0001度の超高精度な傾斜角度と、360度を4,320分割の5分単位で精密割出可能な傾斜割出治具を用いて、微細穴加工を行っています。
橋川製作所は、豊富な経験から得たノウハウと熟練の技術者により、顧客の要求に応じてきた放電加工会社です。難加工材の加工実績も多いので、難しい要求でも満足度の高い提案をしてくれるでしょう。
チタン・ニオブ・ジルコニウムの難加工材をワイヤーカットと細穴放電加工にて加工しました。このような精密な加工を成功できるのは、難加工材の知識が多いからでしょう。
ナムテクノは、高融点・超硬・柔らかい金属まで、幅広く対応可能です。難加工材は素材によって加工条件が異なるため、精度の高い製品を製作するにはノウハウが欠かせません。
球体はクランプが困難で切削加工が難しい形状ですが、放電加工により難易度の高い形状の加工に成功しました。
非接触・難削材加工可能・アンダーカット形状対応といった放電加工の特徴を理解しているからこその技術力です。
高硬度素材や高難易度の形状により実用化が難しいと感じている人は、一度相談してみてはいかがでしょうか。
ステンレス鋼、チタン・タングステン・モリブデンなどの難加工材の加工経験が豊富な村上精機。難加工材使用して、宇宙分野の部品や半導体製造装置、金型の形状ゲージなどを製作しています。
複雑な加工プロセスの製品でも、豊富な設備と熟練の技術を用いて難加工材を加工可能です。
超硬合金は、その硬度を活かして切削、耐摩耗、耐衝撃、鉱山用などの工具に使われるのが一般的です。
チタン・ステンレス・インコネル・マグネシウムなどが難加工材に挙げられますが、どれも異なる性質を持つため、材料の特性に合った用途に使われます。
例えば、高耐熱性・高腐食耐性を持つインコネルは、ジェットエンジンやスポーツカーなどに。軽量素材であるマグネシウムは、自動車部品や携帯電話、ノートパソコンなどの軽量化に使用されることが多いです。
優れた性能を持つ製品は、高強度・高硬度・高耐熱性といった付加価値が高くなります。しかし、このような高性能素材は、加工が難しいのが難点です。
なので、設備力と技術力、豊富な経験を持つ放電加工会社に加工を依頼しましょう。
※選定条件
2021年10月4日時点で「放電加工会社」とGoogleで検索し上位表示された放電加工会社57社を調査。下記条件全てに当てはまる会社をピックアップしました。
・品質=技術力として「加工精度3μm以下」
・価格=「安価・低価格の明記」
・納期=「短納期対応の可否」